発売から3年後の BlackBerry Q20 レビュー
* 忘れられそうな BlackBerry について
国内ではドコモから販売され、2017年3月末までその専用 ISP サービス(BIS、BES、BDS)を提供されていました.
ただ、販売されたモデルはそのごく一部で、かつグローバルにおける発売から半年~1年後の国内発売となっていたと記憶しています.
そのため、BlackBerry ユーザはドコモからの発売を待つか、海外から輸入することで使っていたかと思います(多くは後者でしょうか).
わたしはメインとして BlackBerry で通話・メール・一部アプリを使い、サブとして iPhone でブラウザやその他アプリを使っていました.
メールが主流なコミュニケーションツールであった当時、BlackBerry の物理キーに魅せられたというのがきっかけでした.
また、液晶パネルのタッチ機能を持っていなかったこと(後期の機種からタッチ機能を実装)もあり、フィーチャーフォンと同じくらいバッテリー持ちが良かったのも好きだったポイントですね.
現在、BlackBerry を提供されていた RIM はその製造を止め、TCL にブランドライセンスを提供して、同社から新しい BlackBerry (BlackBerry KEYone や Motion) が発売されています.
OS が Android となりましたので、見た目と一部アプリを除いては最近のスマートフォンと変わりないのが少し残念ですが、時代の流れですので仕方ありません.
ちなみに、最近の RIM はセキュリティを中心としたソフトウェア開発・サービスを主な事業とされているようです.
そんな BlackBerry ですが、この度、ひさびさに使う機会をつくりましたので、簡単ですがレビューをしておきたいと思います.
* BlackBerry Q20 ってどんなデバイス
BlackBerry の最大の特徴とも言える QWERTY キーボードとトラックパッドを実装したスマートフォンで、合わせて BlackBerry OS を備えた最終形のデバイスです.
サイズ感は、BlackBerry Bold 9900 や Q10 と比較すると大きくて重く、5インチ弱のスマートフォンと同じくらいとなります.
こちらは過去わたしが使っていた BlackBerry デバイスとの比較写真です.
左から、BlackBerry Bold 9000、Bold 9780、Bold 9900、そして今回の Q20 と並びます.
すべてカラーはホワイトモデル、そして、ボディーのカスタマイズをしていたのは改めて見て懐かしく思います.
このほか、2011年の発売当初に BlackBerry PlayBook も使っていましたが、引っ越しの荷物に紛れてしまってすぐ見つかりませんでしたので割愛と.
日本語化が悩ましかったですが、当時のタブレットの中ではかなり安定した操作感だったと記憶しています.
さて、BlackBerry Q20 ですが、アップで見るとこのような感じです.
3.5インチの正方形ディスプレイと物理キーボードを持ちます.
裏カバーは簡単に開けることができず、SIM カード と SD カードのスロットは側面にあります.
ホーム画面は Android と iOS の折衷のようなつくりで、重たいアプリを動かさなければ非常に安定して動きます.
OS バージョンは 10 となり、7 の頃よりもさらに安定しているでしょうか……この OS を実装したスマートフォンがもうリリースされないのは少し残念といいますか、もったいないですね.
BlackBerry といえばすべての通知を一括管理できる BlackBerry Hub、メールや SNS、アプリからの通知をまとめてチェックできます.
この記事を書くまで知らなかったのですが、Android 向けにもこのアプリがリリースされていたようで、後日、お試ししようかと思います.
※ 追記
Android を使用する機会に恵まれず、お試しする機会をつくれそうにありません.
* BlackBerry で Android アプリを使えるようにする
BlackBerry が浸透しなかった理由としてよくいわれることに、アプリの少なさをあげられます.
BlackBerry では BlackBerry World というアプリストアがあり、基本こちらでアプリを探してインストールします.
ですが、当時から主要アプリ以外はほとんどなく、国内のゲームや便利なツールアプリを使いたければ、スマートフォンの2台持ちで補うしかありません.
なお、BlackBerry OS10 では Amazon Appstore からアプリをインストールできるようになったようです.
多少なり、アプリ不足を補ったことに……なったのでしょうか.
初期アプリとして BlackBerry World と Amazon Appstore がインストールされていました.
今回使ってみてですが、上記の両アプリストアからはアプリをインストールしませんでした.
前者には初期アプリ以外に便利なものはなく、後者もかなり制限されたもの(ほしいアプリがほとんどない)となっていたためです.
ではどうしたかですが…… Google Play を入れて、動作するアプリを一部だけ追加しました.
非公式ですが、BlackBerry OS で Google Play を使えちゃうのです.
詳細は、多くの方々がブログなどで紹介されていますので、キーワード検索してみてください.
Google Play に必要な要素(ファイル)をダウンロードし、それを Dropbox などのストレージサービス、または SD カード経由で順序を踏んでインストール、との流れで使えるようにできます.
そして、使えるようにしてアプリをダウンロードした画面がこちら.
注意点としては、すべてのアプリが動作するわけではありません.
そして、インストールできても動作しないケースが多い、ということ.
LINE や Yahoo! 関連の主要アプリは動作しますね、そのほかは実際にお試ししてみてくださいませ.
* いまに適した BlackBerry の用途
さて、ここまでレビューとして見てきた BlackBerry Q20 ですが、正直、いま現在のスマートフォンと比較すると性能と機能(アプリ)ともにかなり劣ります.
では、どのような用途ならいまでも使えそうか考えてみました.
■ フィーチャーフォンを代替する通話専用機向け
→ ドコモのカケホーダイ、または MVNO の通話定額(要 音声通話)
■ メールやLINEなどのSNSでテキスト入力が多い人向け
→ MVNO のデータ通信
■ 音楽再生機向け(初期アプリは使い勝手がダメなため、要 Google Play にある音楽再生アプリ)
→ Android と同じ要領で SD カードに楽曲データを入れ、音楽再生アプリで再生
■ 見世物?
→ 一部の人にしか理解されないと思いますが、めずらしいスマートフォンとしてアピール
頑張って考えてみました……が、正直、上記くらいの用途でしょうか.
ブラウザやカメラも使えなくはありませんが、最新のスマートフォンには到底かないません.
上記用途で使えるデバイスを探している方、一応(ここ重要)、おすすめできますので、遊び心をもって検討してみてください.